被相続人が亡くなった後、時間を空けることなく遺産相続をスタートさせなければいけませんが、遺産相続は何かとトラブルに発展しやすいことでも知られているので注意しなければなりません。
これまで遺産相続を経験した人に話を聞いてみたところ、全体のおよそ70パーセントが大小問わず何らかのトラブルを経験しており、イメージ通りの結果になっています。

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相続トラブルは知識不足から

なぜ遺産相続がトラブルになりやすいかと言うと、もっとも大きな原因は遺産相続に対する相続人の知識不足で、相続人自身の私見が入ってしまったり、被相続人からこのように聞いたなど言った言わないの押問答になってしまうことも少なくありません。
しかしこういったことは当然ながら法律上無効になりますし、相続人同士でそれを繰り返していてもトラブルが解決するどころか、逆に大きくなってしまうでしょう。

そこでまずやってほしいのが相続人同士で遺産相続の知識を共有することで、これをやっておくだけでかなりスムーズに手続きを進めることができるはずです。
できれば被相続人の生前にそういったことをしておくと、よりやりやすくなりますので、被相続人となる人がまだ生きており将来的に遺産相続するかもしれないという場合は被相続人にそういう意識を持たせる努力をするべきです。

遺産相続の流れ

それではここから遺産相続の簡単な流れを説明していきますが、まず最初にやることは遺言書の確認で、遺言書は被相続人の意思を反映させられるもっとも有効かつ優先される手段ですから、きちんと理解しておきましょう。
遺言書には自筆証書遺言と公正証書遺言、秘密証書遺言の3種類があり、公正証書遺言の場合は公正証書ですから公証役場での預かりとなるため、裁判所の検認が必要ありません。
自筆証書遺言と秘密証書遺言に関しては被相続人が亡くなったあとに裁判所で検認を行い、その結果問題がなければそのまま相続手続きを進める流れになります。

遺言書が残されていない場合は相続人を集めて遺産分割協議をしなければいけませんので、まずは相続人調査と財産調査を行います。
相続人調査とは相続人を確定させるために戸籍などを調べるもので、たとえば被相続人に過去離婚歴があって子供を引き取られている場合、その子供にも相続権が与えられますから正確な人数を把握しておく必要があります。
遺産分割協議は相続人全員が揃っていなければはじめられませんので、必ず全員揃っているか確認しておきましょう。

財産調査は相続財産のすべてを仕分けする意味があって、相続財産にはプラスの財産とマイナスの財産、さらに相続の対象にならない財産の3種類がありますので、それぞれを分けていきます。
プラスの財産には現金や株式、土地や建物などの不動産、自動車、自転車、骨とう品などいろいろありますし、マイナスの財産には借金や未払い金など自身の負担になるものがあげられます。
さらに相続財産の対象にならないのは葬儀に関連するものや墓地・墓石などがあげられますので覚えておきましょう。

相続人と相続財産が確定したらいよいよ遺産分割協議をスタートさせ、誰がどの財産を相続するのか話し合います。
遺産分割協議が無事終わったら遺産分割協議書を作成して、その後は相続人たちが各々手続きを行っていきます。
そしてここにもひとつ落とし穴が潜んでおり、遺産相続には相続税と呼ばれる税金がかかる可能性があるのです。
相続税という名前を聞いたことがある人は多いと思いますが、具体的にどのような形で納めていく税金なのか分からない人もたくさんいるでしょうし、知っていても富裕層の人たちが納める税金でしょ?と間違った認識を持っている人もいます。
そこで役立つのが専門家の存在で、相続税の場合は税金ですから税理士に依頼することになります。

遺産相続で税理士を選ぶポイント

税理士を選ぶときのポイントとしてはまず「相続税を専門にやっていること」で、ここは絶対に欠かせないポイントになります。
税理士にも弁護士などと同じように得意分野があって、相続税が得意な人もいれば所得税や法人税、消費税をメインにしている人もいますから、必ず相続税が得意かどうかを確認するようにしてください。

次に「税理士自身がきちんと担当してくれる」ということも重要なポイントで、これは一見そんなの当たり前なのでは?と思われるかもしれませんが、税理士事務所の中にはスタッフに任せっきりにしてあまり依頼人とコミュニケーションを取ってくれない税理士もいます。
依頼する側としてはできるだけ聞きたい事を聞きやすい環境にしておいたほうが進めやすいですし、コミュニケーションが気軽に取れない状態はストレスになりますから、依頼する前に税理士がきちんと担当してくれる事務所かどうか確認しておきましょう。

相続税において税理士がやってくれることはまず相続税をできるだけ少なくするように工夫する、いわゆる節税です。
ほかにも書類作成や手続きの代行など幅広く行ってくれます。